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実家を空き家のまま放置するリスクとは?特例を使った売却方法を解説

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2026.04.20

実家を空き家のまま放置するリスクとは?特例を使った売却方法を解説

2026.04.20

実家を空き家のまま放置するリスクとは?特例を使った売却方法を解説売買の窓口】

親が住んでいた実家を相続したものの、自分では住む予定がなく、そのまま空き家になっているというケースは少なくありません。

しかし、空き家は「とりあえず残しておく」だけでも、思った以上に大きな負担やリスクを抱えることがあります。

建物の老朽化や税金、近隣トラブルのほか、放置期間が長くなることで売却しにくくなる可能性もあります。


一方で、相続した空き家を売却する場合には、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。

2024年以降の譲渡では、相続人が3人以上の場合に控除上限が2,000万円となるケースもあるため、制度の中身を正しく理解しておくことが大切です。


実家を空き家のまま放置するリスクとは?

空き家は、住んでいないからこそ管理の優先順位が下がりやすいものです。

ただし、人が住まなくなった家は傷みやすく、維持費もかかり続けます。

さらに、周囲に迷惑をかける状態になると、自分だけの問題では済まなくなることもあります。


①建物の老朽化が進みやすくなる

住宅は、人が暮らしていることである程度状態が保たれます。

たとえば、窓を開けて換気をしたり、水道を使ったりすることで、湿気のこもりや配管トラブルを防ぎやすくなります。

一方、空き家になると、室内に湿気がたまりやすくなり、カビや木部の腐食、設備の劣化が進みやすくなります。

劣化が進んだ住宅は見た目の印象も悪くなり、売却時の査定額が下がる要因にもなります。


②固定資産税や維持費の負担が続く

空き家であっても、不動産を所有している限り固定資産税や都市計画税の負担は続きます。

さらに、火災保険料、庭木や雑草の手入れ、建物の簡易修繕など、維持管理のための出費も発生します。 

住んでいない家に対して毎年コストをかけ続けることになるため、長期間放置すると経済的な負担は決して小さくありません。特に遠方に住んでいる場合は、見回りや管理のための交通費や時間もかかります。 


③防犯・防災面のリスクが高まる

空き家は、人の出入りが少ないことで防犯上のリスクが高まりやすくなります。

郵便物がたまっていたり、夜間も常に真っ暗だったりすると、第三者から「使われていない家」と判断されやすくなるためです。

また、老朽化した建物は、台風や大雨、地震などの際に外壁や屋根材が落下する危険もあります。

空き家の管理状態が悪いと、自分の資産価値が下がるだけでなく、周囲に被害を及ぼす可能性もあります。


④近隣トラブルにつながる可能性がある

空き家の放置は、近隣住民とのトラブルを引き起こす原因にもなります。 

たとえば、雑草の繁茂、害虫の発生、ゴミの不法投棄、景観の悪化などが続くと、周辺住民に不快感や不安を与えてしまいます。 実家だからといって、そのまま置いておけばよいとは限りません。

空き家は所有者の責任で適切に管理する必要があり、管理できないのであれば早めに活用や売却を検討することが重要です。


空き家を放置すると売却しにくくなる理由

「いずれ売ればいい」と考えているうちに、建物の状態や市場での見え方が悪化してしまうことがあります。 空き家は時間が経つほど不利になりやすいため、売却を考えているなら早めの判断が大切です。


建物の状態が悪化して査定額が下がる

建物は、年月が経つほど自然に価値が下がる傾向があります。 そこに管理不足が重なると、汚れや傷みが目立ちやすくなり、買主からの印象も悪くなります。

室内のにおい、壁紙の傷み、雨漏り、設備の故障などがあると、「購入後に追加費用がかかりそう」と判断されやすくなり、査定価格が下がる原因になります。


買主が見つかりにくくなる

空き家は、購入希望者からすると不安要素の多い物件になりがちです。

長く放置されていた印象のある家は、「本当に住める状態なのか」「見えない不具合があるのではないか」と警戒されやすくなります。

その結果、内覧の反応が鈍くなったり、価格を下げないと売れにくくなったりすることがあります。

立地がよくても、建物の印象によって売却活動が長引くケースは少なくありません。


解体や修繕の費用が必要になる場合がある

老朽化が進んだ空き家では、そのまま売ることが難しくなることがあります。

買主が住宅として使うのをためらう状態であれば、リフォーム前提の価格調整が必要になったり、更地にするための解体費用が発生したりします。


本来であれば不要だった出費が増える可能性もあるため、資産価値が大きく落ちる前に行動することが、結果的に損失の回避につながります。


実家の空き家を売却するメリット

空き家を売却することには、単に不動産を手放す以上のメリットがあります。

維持費や管理の手間を減らせるだけでなく、相続後の資産整理を進めやすくなる点も大きなメリットです。


維持管理の負担を減らせる

空き家を所有していると、定期的な見回り、換気、庭の手入れ、清掃など、さまざまな管理が必要です。

遠方に住んでいる場合は、そのたびに移動する負担も大きくなります。

売却すれば、こうした継続的な管理から解放されます。

精神的にも「いつか何とかしなければならない」という悩みを減らしやすくなります。


固定資産税などの支出を抑えられる

所有している限り続く税金や維持費は、年単位で見ると大きな負担になります。

売却によって不動産を現金化すれば、今後の固定資産税や保険料、管理費の支出を抑えることができます。

使う予定のない実家を長く保有している場合は、「持ち続けるコスト」と「売ることで減らせる負担」を比較して考えることが大切です。


現金化して相続や資産整理を進めやすくなる

不動産は現金と違って分けにくいため、相続人が複数いる場合には扱いが難しくなることがあります。 

その点、売却して現金化できれば、分配や資産整理が進めやすくなります。

また、今後の生活資金や別の資産活用に回せる点も売却のメリットです。

相続した実家を「残すこと」が目的になっている場合でも、本当に維持する意味があるのかを一度見直してみる価値があります。


空き家の売却で活用できる特例とは?

相続した空き家の売却では、条件を満たせば税負担を軽減できる特例があります。

特に知られているのが、被相続人の居住用財産、いわゆる空き家を売ったときの3,000万円特別控除です。

制度の適用期間は令和9年12月31日までとされており、現時点では期限のある特例です。 


⚫︎空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除とは

この特例は、相続または遺贈により取得した一定の空き家やその敷地を売却した場合に、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる制度です。

国税庁は、平成28年4月1日から令和9年12月31日までの譲渡を対象としています。

ただし、令和6年1月1日以後の譲渡で、相続人の数が3人以上である場合は控除上限が2,000万円になります。

相続人の人数によって扱いが変わるため、「必ず3,000万円控除できる」と考えるのは危険です。


⚫︎特例を利用するための主な条件

この特例にはいくつかの重要な要件があります。 

国税庁によると、主な条件として、

・相続または遺贈で取得した家屋または敷地であること

・昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること

・区分所有建物登記がされていないこと

などが挙げられています。

また、売却する家屋は、一定の耐震基準を満たす状態にするか、または解体して売却することが求められます。

さらに、相続開始の直前まで被相続人が一人で住んでいたことなど、細かな要件も確認が必要です。

制度の詳細は国税庁のタックスアンサーでも案内されています。


⚫︎特例を使う際の注意点

この特例は、条件を満たせば大きな節税につながりますが、要件確認を誤ると適用できません。

たとえば、建物の条件、相続の状況、売却時期、耐震改修や解体の有無によって判断が分かれるため、自己判断は避けた方が安心です。

また、適用を受けるには、確定申告が必要です。

国税庁の申告の手引きでも、譲渡所得の申告書類や添付書類の提出が必要であることが案内されています。


参考:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例


実家の空き家を売却する流れ

空き家を売却するときは、いきなり不動産会社に相談するだけではなく、名義や相続の状況も含めて整理することが大切です。

特例の適用も視野に入れるなら、売却前の確認がその後の手取り額に影響することがあります。


①相続登記や名義確認を行う

まず確認したいのは、不動産の名義です。

相続したつもりでも、登記上は亡くなった親の名義のままというケースは珍しくありません。 

売却するには、原則として名義を整えておく必要があります。

相続人が複数いる場合は、誰が取得するのか、共有にするのかなども含めて整理しておきましょう。 


②不動産会社に査定を依頼する

次に、不動産会社へ査定を依頼します。

査定価格は会社ごとに差が出ることもあるため、1社だけでなく複数社に相談して比較するのが一般的です。

特に空き家は、古家付きで売るのがよいのか、更地にした方がよいのかなど、物件の状態や地域需要によって販売戦略が変わります。

空き家売却の実績がある会社に相談すると進めやすいでしょう。


③売却方法を決める

売却方法には、建物付きで売る方法もあれば、解体して更地として売る方法もあります。 

築年数や劣化状況、土地の立地条件によって、どちらが有利かは異なります。

また、早く売りたいのか、できるだけ高く売りたいのかによっても方針は変わります。

自分たちの事情だけでなく、市場性もふまえて判断することが大切です。


④必要に応じて特例の適用可否を確認する

相続した空き家の売却では、特例が使えるかどうかで税負担が大きく変わることがあります。

そのため、売却の前後ではなく、できれば売却方針を決める段階で確認しておくのが理想です。

国税庁はこの特例について専用の案内ページやチェックシートを公表しており、条件確認の参考になります。最終的には、税理士や不動産会社と相談しながら進めると安心です。


参考:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例


実家の空き家売却で後悔しないためのポイント

空き家の売却は、単に手放せば終わりというものではありません。 

実家には思い入れがあることも多く「まだ売らなくてもいいかもしれない」「とりあえずそのままにしておこう」と判断を先延ばしにしてしまう方も少なくありません。

しかし、空き家は保有しているだけでも少しずつ負担が積み重なっていきます。

そのため、後から「もっと早く動けばよかった」「税金のことを先に調べておけばよかった」と後悔しないためには、売却前の段階でいくつかのポイントを意識しておくことが大切です。


放置せず早めに行動する

空き家は、時間が経つほど建物の劣化が進みやすくなり、売却条件にも影響しやすくなります。

住んでいる家であれば日常的に換気や掃除、水回りの使用があるため傷みを防ぎやすいですが、空き家は人が出入りしない分だけ老朽化が進みやすくなります。

湿気によるカビ、設備の故障、庭木や雑草の放置などが重なると、見た目の印象も悪くなり、買主に敬遠される原因にもなります。

また、売却を迷っているうちに建物の状態が悪化すると、「古家付きで売る」「少し整えて売る」「更地にして売る」といった選択肢が狭まってしまうこともあります。

早い段階であれば柔軟に判断できたはずのことが、後になるほど難しくなるのです。


もちろん、「今すぐ売る」と決める必要はありません。 

ただ、何もしないまま放置するのではなく、まずは不動産会社に査定を依頼して相場を把握する、名義の状況を確認する、定期的に管理できる体制を考えるといった行動だけでも、今後の判断はしやすくなります。

空き家は“持っているだけ”でもリスクが増えていくからこそ、早めに動き出すことが大切です。


税金や特例について事前に確認する

空き家を売却する際は、売却価格だけを見て判断しないことも重要です。

実際には、売却によって得た金額すべてが手元に残るわけではなく、譲渡所得に対する税金や諸費用がかかるため、最終的には「いくらで売れたか」よりも「いくら手元に残るか」を意識する必要があります。

特に、相続した実家の空き家を売る場合には、一定の条件を満たすことで利用できる特例があります。 

この特例が使えるかどうかによって、税負担が大きく変わることもあるため、制度をよく知らないまま売却を進めてしまうと、本来よりも不利な形になるおそれがあります。


確認しておきたいポイントとしては、相続人の人数、建物の築年数、耐震基準を満たしているかどうか、解体して売るのかそのまま売るのか、といった点が挙げられます。

さらに、特例の適用を受けるには確定申告が必要になるため、売却後の手続きまで見据えて準備しておくことも大切です。

税金の話は複雑に感じやすいですが、後回しにすると「知らなかった」で済まないこともあります。

売却価格の比較だけでなく、税金や特例も含めたトータルの条件を事前に整理しておくことが、後悔しない売却につながります。


地域に強い不動産会社に相談する

空き家の売却は、一般的な住み替えや新築住宅の売却とは異なる難しさがあります。

建物の老朽化状況や立地条件、土地としての需要、地域の買主層などによって、売り方の正解が大きく変わるためです。

そのため、空き家売却の経験があり、地域の事情にも詳しい不動産会社に相談することが重要です。

ある地域では「古家付き土地」として売ったほうがスムーズな場合もあれば、別の地域では「簡単なリフォームをしてから売る」ほうが有利なケースもあります。

また、住宅としての需要が弱くても、土地活用目的で買いたい人が多いエリアであれば、見せ方や価格設定によって売却の可能性は大きく変わってきます。


このような判断は、インターネット上の相場情報だけでは見えにくい部分です。

だからこそ、机上の査定額だけを提示する会社ではなく、「この地域ではどのような買主が多いか」「どの売り方が現実的か」「実際にどれくらいの期間で売れそうか」まで具体的に説明してくれる不動産会社を選ぶことが大切です。

空き家の売却では、価格の高さだけで会社を選ぶのではなく、提案の具体性や地域理解、実績の有無まで含めて比較すると、納得感のある判断がしやすくなります。


まとめ

実家を空き家のまま放置すると、建物の老朽化、固定資産税や維持費の負担、防犯・防災上の不安、近隣トラブルなど、さまざまなリスクが生じます。

さらに、放置期間が長くなるほど建物の状態が悪化し、売却しにくくなる可能性もあります。


一方で、相続した空き家の売却では、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円、または相続人が3人以上の場合には最高2,000万円を控除できる特例があります。

適用期間は令和9年12月31日までとされており、要件確認と確定申告が必要です。

使う予定のない実家をそのまま持ち続けるのではなく、まずは現状を把握し、売却や活用の可能性を早めに検討することが大切です。

税金や売却方法に不安がある場合は、不動産会社や税理士などの専門家に相談しながら進めると安心です。