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初めての確定申告!住宅ローン控除を受けるための手続きと必要書類を解説

購入

資金計画

2024.02.27

初めての確定申告!住宅ローン控除を受けるための手続きと必要書類を解説

2024.02.27

初めての確定申告!住宅ローン控除を受けるための手続きと必要書類を解説売買の窓口】

住宅ローンを活用して家を購入する場合、住宅ローン控除が適応され、これにより所得税や住民税が減額される可能性があります。

しかし、この税金の減額を享受するためには、特定の条件を満たしている必要があります。

また最初の年に確定申告をすることも必須です。

単純に住宅ローンを組んだだけでは、自動的に税金が減額されるわけではないのです。

この記事では、住宅ローン控除の概要、確定申告に必要な書類等について解説いたします。


住宅ローン控除とは

住宅ローン控除は、自宅を購入または建築するために住宅ローンを利用した人が受けることができる税制上の優遇措置です。

この控除を利用することで、所得税から一定の金額が控除され、住宅ローンの経済的負担が軽減されます。

この制度は正式には「住宅借入金等特別控除」と呼ばれ、新築や中古住宅の購入だけでなく、省エネやバリアフリーのためのリフォームにも適用される場合があります。 

控除を受けるためには特定の条件を満たす必要があり、2022年以降は住宅ローンの残高の0.7%が最長13年間控除されることになっています。

ただし、控除を受けられる金額や適用期間は、住宅の種類や入居時期によって異なります。

この制度は、住宅取得を促進し、購入者の経済的負担を軽減する目的で設けられています。


住宅ローン控除の控除額

住宅ローン控除において、新築住宅や購入再販住宅には0.7%の控除率が適用され、その期間は13年間です。

一方で、中古住宅を購入した場合も控除率は新築住宅と同じ0.7%が適用されますが、控除を受けられる期間は最大で10年となります。


新築/既存等住宅の環境性能等令和4・5年入居の貸入限度額令和6・7年入居の貸入限度額控除期間
新築住宅・買取長期優良住宅・低炭素住宅5,000万円4,500万円13年
再販ZEH水準省エネ住宅4,500万円3,500万円13年
省エネ基準適合住宅4,000万円3,000万円13年
その他省エネ基準を満たさない住宅3,000万円013年
既存住宅長期優良住宅・低炭素住宅 ZEH水準省エネ住宅 省エネ基準適合住宅3,000万円10年
その他の住宅2,000万円10年


出典:国土交通省「住宅ローン減税の概要について(令和4年度税制改正後)」

参考:freee会計


住宅ローン控除の条件

住宅ローン控除を受けるためには主に次のような要件を満たすことが必要です。 

・住宅取得後6カ月以内に入居しており、かつ、適用時点で引き続き入居していること

・住宅の床面積が50平米以上であること ・床面積の2分の1以上が自らの住居部分であること

・控除を受ける年の所得金額が3,000万円以下であること

・住宅ローンの残高が残っていること

・住宅ローンの総返済期間が10年以上となっていること 


また、2022年に財務省が発表した税制改正大綱によると、2024年以降は建築確認を受ける新築住宅は、省エネ基準適合住宅以外の住宅は住宅ローン減税対象の適用外になると記載されています。 

これは、2024年以降は住宅ローン減税の対象住宅は、省エネ基準適合住宅のみになるという意味です。

現在、新築住宅を建てるプランがあるならば、省エネ基準適合住宅で建てる必要があります。


【省エネ基準適合】 

・断熱性能等級4以上 

・一次エネルギー消費量等級4以上


断熱性能等級は、建物の外壁の面積ごとに設定された断熱および日射遮熱性能の規準を指します。

建物が一次エネルギー消費量等級4またはそれ以上の基準を達成するためには、窓などの開口部には二重ガラスを用い、断熱材を利用して隙間なく包む必要があります。

さらに、一次エネルギー消費量等級4の要件を満たすには、高効率の給湯器や太陽光発電システムといった、エネルギー効率が高い設備や機器の導入が必須です。


住宅ローン控除の申請方法

初年度は確定申告が必要

住宅ローン控除を受けるためには、新たに購入した住宅に入居した翌年に確定申告をする必要があります。

嬉しい制度ですが、初年度に必須となる確定申告は必要書類が多く、申請期間も限られています。 申請期限までに完了できるよう、余裕を持って書類を準備し、申請してください。


2年目以降は年末調整で申請

2年目以降は会社で行う年末調整で住宅ローン控除を申請できます。

2年目以降の年末調整で住宅ローン控除を行う際に必要な書類は、以下になります。


・住宅借入金等特別控除証明書 

・年末残高証明書 


2年目以降、年末調整を行う際には確定申告とは別に特定の書類が必要です。

これには、年末調整用の住宅借入金等特別控除証明書と住宅ローンの年末残高証明書が含まれます。

住宅ローンの年末残高証明書は金融機関から毎年届きますが、住宅借入金等特別控除証明書は、初回の確定申告後の10月頃に税務署から一括で翌9年分が送付されます。

これらの書類は郵送時期が異なるため、紛失や破損を防ぐために管理に注意が必要です。


住宅ローン控除を確定申告で申請する際の必要書類

確定申告で住宅ローン控除を申請する場合には、以下の書類が必要です。 


確定申告書

確定申告書は税務署や国税局のホームページで入手可能です。


本人確認書類の写し

運転免許証やパスポート、マイナンバーカードなどが本人確認書類として利用できます。

それらと併せて、マイナンバーカードや通知カードなども必要です。


源泉徴収票

会社員などで給与所得がある場合は、勤務先から発行される源泉徴収票が必要です。

源泉徴収票を紛失した場合は、勤務先に再発行してもらいましょう。


住宅借入金等特別控除額の計算明細書

住宅借入金等特別控除額の計算明細書には、対象住宅の価格、面積、年末のローン残高などの詳細が記載されます。

控除を適用するには、売買契約書や不動産の登記証明などの書類を基に記入します。

もし住宅ローンが連帯債務の場合、その状況に応じた住宅ローンの年末残高の計算書も別途用意することが求められます。

これらの書類は、国税局のホームページや税務署で入手可能です。


住宅ローンの年末残高等証明書

住宅ローンの残高証明書とは、年末時点の住宅ローン残高を証明する書類です。

残高証明書は、住宅ローンを借入れしている金融機関から毎年自動的に郵送されますので、無くさずに保管しましょう。


建物・土地の登記事項証明書

建物・土地の登記事項証明書は、法務局に直接訪問するか、オンラインでの申請によって取得することが可能です。

確定申告をする際には、この登記事項証明書を提出する必要があります。

しかし、(特定の増改築や購入に関する)住宅ローンの税控除を求める計算明細書に不動産の番号を記入することで、この証明書の提出を免除される場合があります。


建物・土地の不動産売買契約書(請負契約書)の写し

確定申告には不動産の取得に関連する売買契約書や、建物を建築する際の工事請負契約書の写しも必要です。 

これらの文書には、不動産の取得日や購入価格などが記載されており、土地の取引に関する契約書と建物の建築に関する契約書の両方が必要です。

不動産売買契約書は、土地や家の購入、建築を依頼した不動産会社や建築業者から入手できます。


確定申告を行う際の注意事項

住宅ローン控除をしっかりと受けるためにも、確定申告をおこなうときに、知っておきたい大切なポイントがあります。


確定申告の期間

住宅ローン控除を受けるためには、所得税の確定申告が必要です。 

所得税の確定申告は、住宅ローン控除を受ける年の翌年の2月16日~3月15日までにおこないます。 

たとえば2023年に新築住宅を購入し、同年中に居住した場合は、2024年の2月16日~3月15日が所得税の確定申告の期間です。


住民税が控除されるケース

確定申告後に住宅ローン控除が適用されても、所得税から控除額がすべて差し引きできないこともあります。

これは、控除できる金額が実際の所得税額を下回るためです。 

この場合、差額が住民税から控除されるようになっています。 

確定申告や年末調整を通じて必要な手続きを行うと、自動的に各市区町村へと通知されるため、住民税に対する住宅ローン控除の適用については、個人が別途手続きを行う必要はありません。


確定申告は「e-Tax」を活用しよう!

確定申告書の提出方法には、次の2つの方法があります。

1.郵便等により住所地等の所轄税務署へ送付する、

または所轄税務署の窓口(確定申告会場)で提出する 

2.お手持ちのスマートフォン・パソコンで自宅などから「e-Tax」で送信(提出)をする


特に確定申告の時期は確定申告会場が混み合いますので、スマートフォンやパソコンをお持ちのかたには、「自宅からのe-Tax」をお勧めします。


「e-Tax」とは?

e-Tax(国税電子申告・納税システム)は、確定申告や納税などの各種手続をインターネットを通じて行うことができるシステムです。

利用者登録をすれば、どなたでもスマートフォンやパソコンでe-Taxを利用できます。

e-Tax(国税電子申告・納税システム)をご利用いただく場合、確定申告会場への来場や、申告関係書類の持参・郵送が不要となるなど大変便利です。

しかし、初めて確定申告をするときには、どのような書類を用意して、どのように申告すればいいのか迷ってしまいます。

 国税庁では、そんな皆さんの疑問を解消するために、「確定申告特集ページ」を開設し、確定申告に関する様々な情報を提供しています。


住宅ローン控除の申請を忘れたら還付申告を行いましょう

住宅ローン控除を受けるためには、初年度に所得税の確定申告が必須です。

しかし、忘れてしまった場合でも、還付申告する年分の翌年1月1日から5年間に申告をすれば控除を受けることができます。


まとめ

住宅ローン控除とは、住宅ローンの年末残高の一定割合を所得税から控除してくれる制度です。

住宅ローン控除を適用するには、1年目は確定申告、2年目以降は確定申告もしくは勤務されている方(給与取得者)であれば年末調整で手続きできます。

2年目以降の手続きを簡単に行うためにも、初年度の確定申告を忘れずに行いましょう。


不動産の売買でお困りの方は、売買の窓口までお気軽にご相談ください。