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不動産売買の仲介手数料とは?早見表と計算方法!

売却

税金、経費

2023.08.03

不動産売買の仲介手数料とは?早見表と計算方法!

2023.08.03

不動産売買の仲介手数料とは?早見表と計算方法!売買の窓口】

不動産売買を進める上で、仲介手数料の理解は重要です。

その計算方法や範囲は法律で定められていますが、実際にはどのように計算されるのでしょうか?また、仲介手数料の値引きや無料化はできるのか?など、仲介手数料の基本的な知識について解説します。


不動産売買と仲介手数料の基本的な知識

不動産を売却する際に、不動産業者に仲介を依頼すると、「仲介手数料」が必要となります。まずは、仲介手数料についての基本的な知識から解説します。


仲介手数料とは?

仲介手数料とは、不動産の売買や賃貸において、不動産業者がその取引を仲介することにより得られる報酬のことを指します。不動産売買は専門知識を必要とし、所有権の移転やその他の手続きなど、複雑なプロセスが含まれます。このため、一般的には専門的な知識と経験を持つ不動産業者が仲介役となり、スムーズな取引をサポートします。支払うべき仲介手数料は、売買契約が成功した場合のみ発生します。

つまり、取引が成立するまで不動産業者に手数料を支払う必要はありません。また、不動産業者が請求できる仲介手数料の上限は法律により規定されているため、過度な手数料の請求を防ぐ制度が確立されています。


仲介手数料の相場

不動産売買における仲介手数料の相場は、宅地建物取引業法の上限が基準となっています。しかし、最近では、不動産業者の努力により、法律で定められた上限よりも低い手数料でサービスを提供する業者も増えてきており、相場自体も変動しています。

賃貸物件の場合、仲介手数料は家賃の0.5〜1ヶ月分+消費税が一般的な目安です。不動産売買における仲介手数料に関しては、「法律による上限金額」となるケースがほとんどです。上限については、後に解説します。


仲介手数料に含まれる費用

不動産売買の仲介手数料に含まれるのは、「通常の業務で発生する費用」で、特別な要望に伴う費用は別途支払う必要があります。

つまり、仲介手数料が不動産業者へ支払うすべての費用をカバーするわけではないため、契約前にしっかり理解しておくことが重要です。


通常の業務で発生する費用:

・売買契約書の作成など、仲介に関わる事務手続き

・購入希望者への内見対応

・不動産関連ウェブサイトへの登録

・物件情報を記載したチラシの配布


特別な広告費や特別なケースで発生する費用:

・売主の特別な要望による遠方への出張費

・土地の測量費用

・廃屋やゴミの撤去費用

これらの費用は通常の仲介業務の範囲を超えるもので、通常は実費として計算されますので、契約時に明確にしておきましょう。


仲介手数料の上限は法律で決められている

仲介手数料の上限は、依頼者の保護を目的として宅地建物取引業法により定められています。

国土交通省が定める仲介手数料の法定限度額は、以下のようになっています。

売買価格200万円以下:代金の5%

売買価格200万円超〜400万円以下:代金の4%+2万円

売買価格400万円超:代金の3%+6万円

仲介手数料の計算は一見単純に見えますが、実際には少し複雑です。

不動産価格が200万円以下ならば仲介手数料の上限は「5%+消費税」、価格が400万円を超えると「3%+消費税」だと思われがちですが、これは間違いです。実は、不動産の売買価格が200万円を超える場合は、価格を2つあるいは3つの部分に分けてそれぞれについて計算する必要があります。つまり、価格全体に一律のパーセンテージを適用するわけではなく、価格の区分ごとに異なるパーセンテージが適用されるのです。


仲介手数料には消費税がかかる

仲介手数料は消費税が対象となります。上記で説明した法定上限金額には、消費税の10%がプラスされることを忘れてはいけません。

たとえば、売買価格が1,000万円の不動産のケースを考えてみましょう。仲介手数料の法定上限額を計算するには、まず、通常の法定限度額の計算式を使うと、売買価格の1,000万円を、「200万円以下」、「200万円を超え400万円以下」、「400万円超」の3つの部分に分けて、それぞれに法定のパーセンテージを適用します。それぞれの部分について計算すると、

 (200万円×5%+消費税)+(200万円×4%+消費税)+(600万円×3%+消費税)

となり、合計で39万6,000円となります。

このような複雑な計算式は仲介手数料の計算が煩雑となり、実用的ではありません。実際の現場では、以下のような早見表があると便利です。


画像提供:ホームセレクト


この早見表に当てはめて計算すると、1,000万円×3%+6万円+消費税で、これも39万6,000円となります。

どちらの計算方法を使っても結果は同じになるため、一般的にはより簡単な速算法が用いられます。このように、仲介手数料の計算は売買価格に応じて変わるため、具体的な金額を把握するには各段階での計算が必要となります。


仲介手数料を支払うタイミング

不動産売買の仲介手数料は、売買契約が成立した成功報酬として扱われます。そのため、支払うタイミングは基本的に売買契約が成立した後となります。

ただし、実際のところは、売買契約の際には仲介手数料の半額を支払うことが一般的です。これは、売買契約の成立時には、所有権の移転や登記・決済等が行われ、その後別の日に物件の引き渡しが行われるというのが通常の流れだからです。

全額を売買契約時に支払うことも法的には問題ありませんが、引き渡しまでにまだ手続きが残っていることを考えると、仲介手数料は半分ずつ二回に分けて支払うことが推奨されます。具体的な支払いのタイミングは各不動産会社によって異なる可能性がありますので、契約を締結する前に確認することが重要です。



仲介手数料を安くすることはできる?

不動産の売買では、高価な土地や建物が対象となるため、仲介手数料も高額になりがちです。「もう少し安くできないのか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。 

結論、仲介手数料を値引くことや無料にすることは可能です。詳しく解説します。


仲介手数料の値引きは法的に問題なし

不動産仲介手数料の上限は、国土交通省によって定められていますが、これはあくまで「上限」であり、仲介手数料の値引きは法的に問題ないことです。

具体的な仲介手数料は、法定上限の範囲内で、仲介業務に必要なコストや会社の利益を考慮した上で、不動産会社が設定します。そのため、仲介手数料以外から大きな利益を得られる場合、不動産会社は仲介手数料を値引きしたり無料化したりすることが可能です。

しかし実際の取引では、売主の仲介手数料=上限の金額となることが多い状況です。広告で「仲介手数料が割引(または無料)」と見かけることがあるかもしれませんが、多くの場合、不動産売買ではなく「賃貸」の分野でよく見られる手法のため注意が必要です。

特殊なケースとして、不動産会社が何としても仲介をしたい物件やすでに購入希望者がいて不動産の売却を決断してほしい場合など、仲介手数料が割引または無料になることもあります。


売り主から直接購入する

不動産仲介手数料を最大限に削減する方法としては、自分で不動産を探し、売主と直接取引を行うことが挙げられます。この方法であれば、不動産会社が介在しないので、仲介手数料が発生しません。

また、不動産業界には異なるビジネスモデルを持つ会社も存在します。一部の不動産会社は売主と買主の間で「仲介」するだけでなく、自社で不動産を売主から買い取り、それを直接買主に販売する「買取」型のビジネスモデルを採用しています。

この買取型の不動産会社から不動産を購入する場合も、仲介手数料は発生しません。したがって、仲介手数料を最小限に抑えるためには、売主や買取型の不動産会社と直接取引を行うことも一つの選択肢となります。



不動産売買の仲介手数料で損しないために

不動産売買における仲介手数料で損しないためのポイントを解説します。


知識を身につける

まずは、仲介手数料についての知識を身につけることが重要です。

不誠実な業者や違法な業者が存在しているのも事実です。業者からの提案や説明に対して疑問を感じたら、自分が理解できるまで説明を求めましょう。


信頼できる不動産業者を選ぶ

不動産会社は免許を持っていることが法律で義務付けられていますが、違法に営業している免許を持たない業者も存在します。宅地建物取引業の免許がないと仲介業はできません。業者が親切で手数料が安くても、免許の有無は必ず確認しましょう。免許の有無は、国土交通省のサイトの「宅地建物取引業免許証番号」で検索できます。

また、不動産売買では高額な仲介手数料を払うことになります。この手数料は不動産業者に対するサービスの対価として払うものなので、その価値があるかどうか業者を見極めることも重要です。

良い不動産業者を選ぶためには、複数の業者から査定を取って比較し、最適な業者を選びましょう。


親族などに売却する可能性がある場合は専属専任媒介契約を結ばない

もし不動産を親族などに売却する可能性がある場合、つまり自分で買主を見つけることができるかもしれない状況では、不動産業者と「専属専任媒介契約」を結ぶべきではありません。専属専任媒介契約では、自分で見つけた買主と直接取引することができません。

親族などに売却する可能性がある場合は、自分で見つけた買主との取引も可能な「一般媒介契約」または「専任媒介契約」を締結する方が良いでしょう。このように契約を選ぶことで、仲介手数料を発生させずに直接取引を行うことが可能となります。



まとめ

仲介手数料は不動産売買の重要な要素です。上限は法律で決まっていますが、その下限は各不動産業者が決定します。値引きや無料化が可能なケースもありますが、そのためには適切な知識と理解が必要です。

また、不動産会社の選び方や契約の種類によっても手数料は変わるため、しっかりと比較検討しましょう。